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ECサイトコンサル選び、9割が知らない「契約前に聞くべき”悪…

ECサイトの売上を飛躍させるため、外部の専門家である「ECサイトコンサル」の導入を検討されている担当者様も多いのではないでしょうか。 しかし、いざ外部の力を借りようと思っても、 「そもそもECサイトコンサルって、一体どこからどこまでやってくれるの?」 「何でも解決してくれる魔法使いのような存在?」 といった漠然としたイメージしかなく、具体的な依頼内容を整理しきれない、というお声もよくお聞きします。 そこで本題に入る前に、まずは「ECサイトコンサルとは何か」を明確に定義しておきましょう。 まずはここから!「ECサイトのコンサル」って、一体何をしてくれるの? 一言でいうと、ECサイトコンサルタントとは、ECサイトの成長における「羅針盤」であり、目標達成まで一緒に走る「伴走者」です。 羅針盤として: データ分析や市場調査に基づき、あなたのECサイトが進むべき正しい方向(戦略)を示します。 伴走者として: 示された戦略を実行に移し、日々の細かな改善から大きな施策まで、目標達成まで二人三脚でサポートします。 その業務範囲は非常に多岐にわたりますが、主な仕事内容を分解すると以下のようになります。 ECサイトコンサルの主な仕事内容 コンサルティング会社によって得意領域は異なりますが、一般的には以下のような業務をカバーします。 戦略立案サイトの現状分析(アクセス解析、競合調査)から課題を洗い出し、目標(KGI/KPI)を設定。その目標を達成するための具体的な戦略と実行計画を策定します。 集客支援SEO対策による検索エンジンからの流入増や、リスティング広告・SNS広告の運用代行、インフルエンサーマーケティングなど、新規顧客を獲得するための施策を幅広く支援します。 サイト改善(UI/UX)お客様がサイト内で迷わず、快適に買い物できるような“お店作り”をお手伝いします。具体的には、商品の探しやすさ(導線改善)や、購入手続きの簡略化(カゴ落ち対策)などを行い、購入率(CVR)の向上を目指します。 リピート施策(CRM)一度購入してくださったお客様に、再度お店を訪れてもらうための仕組みを作ります。メールマガジンの配信設計やLINE公式アカウントの活用、顧客データの分析に基づいたアプローチなどを支援します。 運用効率化・業務改善日々の商品登録や在庫管理、受注処理といったバックエンド業務のフローを見直し、非効率な部分を特定。ツールの導入などを通じて、運営チームの負担を軽減し、より創造的な業務に集中できる環境を整えます。 どんな時にECサイトコンサルを頼るべき? もし、あなたの会社が以下のような状況に一つでも当てはまるなら、ECサイトコンサルの導入は非常に有効な選択肢となります。 【課題】売上の“天井”が見えてきたいろいろな施策を試したが、売上が頭打ちになっている。客観的な視点と、これまでとは違う新しい打ち手が必要。 【課題】やるべきことが多すぎて、手が回らないECサイト運営は、商品の企画からサイト更新、広告運用、顧客対応まで業務が多岐にわたる。日々の業務に追われ、本来やるべき戦略的な施策に時間を割けない。 【課題】社内に専門的なノウハウがない「広告運用を始めたが効果が出ない」「SEOって何から手をつければいいの?」といった、専門知識や最新の成功事例が社内に不足している。 さて、「ECサイトコンサル」の役割と必要性が見えてきたところで、いよいよ本題です! これだけ多岐にわたる業務だからこそ、「誰に頼むか」が成功の9割を決めると言っても過言ではありません。 しかし、なぜ優良なECサイトコンサルは「普通の質問」だけでは見抜けないのでしょうか? 「実績は豊富ですか?」 「料金体系を教えてください」 これらの“当たり障りのない質問”をしても、各社の担当者から返ってくるのは、事前に準備された完璧な回答ばかり・・・。 ウェブサイトに書かれている以上の情報を引き出し、その会社の本質を見抜くのは至難の業です。 その結果、契約後に「こんなはずではなかった…」というミスマッチが起こり、貴重な時間とコストを失ってしまうケースが後を絶ちません。 本記事では、そのような失敗を未然に防ぐため、コンサルタントが思わず“本音”で語りだす、少し意地悪で、しかし本質を突く「悪魔の質問」を具体的に伝授します。 この記事を読めば、数多あるコンサル会社の中から、本当に信頼できるパートナーを見極める「慧眼」が手に入るはずです。 そのコンサル契約、危険かも? 「悪魔の質問」をしないと陥る3つの罠 なぜ、踏み込んだ質問が必要なのでしょうか。 それは、凡庸な質問だけでは、実力のないコンサル会社と契約してしまうリスク、すなわち「罠」にはまってしまうからです。 罠①:戦略だけの「口だけコンサル」 立派な戦略資料や分厚い提案書は出てくるものの、実行フェーズになると「それは御社でお願いします」と綺麗にボールを返されるパターンです。 サイトの仕様や現場の運用体制を無視した理想論に振り回され、結局何も実現できずに、高額な月額費用だけが消えていきます。 罠②:レポート作成が仕事の「作業だけコンサル」 毎月、見た目は美しいグラフが並んだレポートは提出されるものの、「で、来月は何をすれば売上が上がるの?」という最も知りたい問いには明確な答えがないパターンです。 数値を報告するだけで、具体的な改善アクションに繋がらないため、事業は一向に前進しません。 罠③:自社の状況を無視した「コピペ提案コンサル」 どこかの成功事例をそのまま持ってきたような、自社のブランドや顧客層に合わない施策を提案されるパターンです。 業界や商材への理解が浅く、的外れな施策にコストと時間を割いた結果、成果が出ないばかりか、ブランドイメージを損なう危険性すらあります。 これで本性が見える!ECサイトコンサルの実力を測る”悪魔の質問”7選 ここからが本題です。 これから紹介する7つの質問を、ぜひ商談の場で投げかけてみてください。 相手の表情や回答の深さから、真のパートナーとなり得るかが見えてくるはずです。 質問①:「ご支援された中で、最も困難だった(失敗した)事例とその突破口を教えてください」 この質問の意図 華やかな成功事例は誰でも語れます。 しかし、予期せぬ困難や失敗にどう向き合い、どう乗り越えたかという生々しい話にこそ、その会社の誠実さや本当の問題解決能力が現れます。 他責にせず、自社の課題として向き合った経験があるかを探りましょう。 見るべきポイント 良い回答◎: 具体的な状況、課題、試行錯誤のプロセス、そして失敗から得た学びを、当事者として具体的に語れる。 悪い回答×: 「特にありません」「守秘義務で言えません」と回答をはぐらかす。あるいはクライアントや外部環境のせいにする。 質問②:「この施策、弊社のサイトで実装する場合、考えられる技術的なリスクや障壁は何ですか?」 この質問の意図 ECサイトコンサルは、マーケティング戦略だけでなく、それを実現するサイトの技術的な側面も理解している必要があります。 制作現場を知らないコンサルタントは、この質問に具体的に答えられません。 「絵に描いた餅」で終わらない、実行力のあるパートナーかを見極めます。 見るべきポイント 良い回答◎: 「お客様のサイトが使っているカートシステムですと、この施策は〇〇という懸念があるので、△△という代替案も考えられます」など、具体的な技術的知見を基に回答できる。 悪い回答×: 「問題なくできます」「やってみないとわかりません」など、根拠のない精神論や安請け合いで終わる。 質問③:「もし弊社を担当する場合、最初の3ヶ月でどのような成果を、どんな手順で目指しますか?」 この質問の意図 短期的な成果を約束させるのが目的ではありません。 自社のビジネスモデルや現状の課題を短時間でどれだけ理解し、現実的で具体的なアクションプランを描けるか、その思考プロセスを見ます。 見るべきポイント 良い回答◎: 現状分析から始め、課題の優先順位をつけ、具体的なKPIを設定した上で、現実的な目標とアクションプランを提示できる。 悪い回答×: 「売上を2倍にします!」といった非現実的な目標や、「広告を強化します」といった抽象的な施策しか語れない。 質問④:「成果が出なかった場合、どのような分析を行い、どういった代替案を考えますか?」 この質問の意図 どんなに優秀なコンサルでも、施策が100%成功する保証はありません。 重要なのは、うまくいかなかった時にどう動くかです。リスク管理能力と、失敗を次に活かすための誠実な姿勢があるかを確認します。 見るべきポイント 良い回答◎: 施策の結果を多角的に分析し、仮説を立て直す具体的なプロセスを語れる。また、予め複数の代替案を想定している。 悪い回答×: 「成果は必ず出します」と一点張り。「その時はその時考えます」と思考を放棄している。 質問⑤:「逆に、弊社側がこのプロジェクトを成功させるために、最大限協力すべきことは何ですか?」 この質問の意図 「全てお任せください」と言うコンサルタントは一見頼もしく見えますが、危険信号です。 EC事業の成功は、コンサル会社とクライアント企業の二人三脚でしか成し遂げられません。 「丸投げ」を許さず、対等なパートナーとして事業を成功させようという当事者意識があるかを見ます。 見るべきポイント 良い回答◎: 「商品への想いや顧客の生の声を共有してほしい」「週1回の定例会には必ずご出席いただきたい」など、クライアントに求める協力を具体的に提示できる。 悪い回答×: 「いえ、何もありません。全て弊社でやりますので」と答える。 質問⑥:「契約範囲外だとしても『本来やるべき』と考える施策がもしあれば、教えてください」 この質問の意図 目先の契約範囲に捉われず、クライアントの事業全体の成功を考えられるか。 その担当者の視野の広さや、ビジネス全体を俯瞰して提案できる視座の高さを確認します。 見るべきポイント 良い回答◎: ECサイトの改善だけでなく、SNS活用、CRM、ブランディング、場合によっては商品開発や物流など、事業全体に目を向けた提案ができる。 悪い回答×: 「契約範囲外のことはわかりません」と思考を停止してしまう。 質問⑦:「あなたのチームが、他のコンサル会社に絶対に負けないと自負している点は何ですか?」 この質問の意図 「実績が豊富」「サポートが手厚い」といった抽象的な強みではなく、その会社が持つ独自の「哲学」や「価値観」を引き出します。自社の差別化要因を自信をもって言語化できるチームは、提供するサービスの質も高い傾向にあります。 見るべきポイント 良い回答◎: 「私たちは制作も内製しているため、施策の実現スピードが違います」「データ分析だけでなく、顧客心理の理解を最も重視しています」など、独自の哲学や具体的な強みを熱量をもって語れる。 悪い回答×: どこでも言えるような、ありきたりな強みしか出てこない。 ちなみに…これらの「悪魔の質問」に私たちキノスラが答えるなら ここまで解説してきましたが、キノスラ自身がこれらの質問をされたらどう答えるのか。私たち株式会社キノスラは、Web制作とマーケティング運用の両方を手掛ける「伴走企業」です。その立場から、いくつかの質問に真摯にお答えします。 質問②:「この施策、弊社のサイトで実装する場合、考えられる技術的なリスクや障壁は何ですか?」への回答 まず、お客様のサイトが使用しているカートシステム(例: Shopify、EC-CUBE)の仕様と、現在導入されているアプリやプラグインを詳細に確認させていただきます。 その上で、ご提案した〇〇という施策は、△△という手法で実装可能ですが、現在お使いの□□と干渉し、表示崩れや動作不良を起こす可能性が考えられます。 そのため、必ず事前にステージング環境(テスト環境)を構築し、徹底的に検証してから本番環境に実装する、という手順を踏ませていただきます。 私たちはWeb制作会社でもあるため、机上の空論で終わらない、技術的な裏付けのある実現可能なご提案を信条としています。 質問⑤:「逆に、弊社側がこのプロジェクトを成功させるために、最大限協力すべきことは何ですか?」への回答 事業の成功に向けた”チーム”として、施策の実績データやお客様のお声などの共有をお願いさせていただくかと思います。 実際のデータとお客様の想いを掛け合わせることで、初めて血の通ったECサイトが実現できると考えています。 質問⑦:「あなたのチームが、他のコンサル会社に絶対に負けないと自負している点は何ですか?」 「私たちの最大の強みは、「EC事業の現場を知り尽くした、事業者目線の伴走力」です。 具体的には、私たちのチームには、次のような経歴を持つメンバーが複数名在籍しています。 ・幅広い商材を扱う総合通販会社(事業会社)の出身者 ・自社ECサイトの運営、Web広告、SNSマーケティング、DB運用、顧客リサーチまで、事業サイドで一気通貫の経験を持つ これにより、単なる制作会社やコンサルタントという立場だけでなく、 ・発注側である「事業者」の視点 ・受注側である「制作会社」の視点 この両者の視点を持ち合わせているのが、他社にはないと自負している点です。 事業者様のKPIや事業全体の状況を深く理解した上で、本当に必要な施策をご提案できます。 もし、このようなスタンスの会社に少しでも興味をお持ちいただけましたら、お気軽にご相談ください。 お問い合わせ まとめ:「良い質問」が、事業を成功に導くパートナーシップを築く 本記事でご紹介した「悪魔の質問」は、コンサル会社を一方的に試すためのものではありません。 これらの質問を投げかけるプロセスは、自社がEC事業に本気で取り組む覚悟を再確認し、その熱量をパートナー候補と共有する「対話」の機会でもあります。 良い質問は、良い関係を築く第一歩です。 この記事が、あなたが最高のパートナーと出会い、EC事業を成功に導く一助となれば、これほど嬉しいことはありません。 お問い合わせ ECサイト制作・コンサルティングに関するお見積り、サービスに関するご相談など、お気軽にお問い合わせください。 お問い合わせ