売れるECサイトは「戦略的な要件定義」で決まる!作り方を5ステップで解説
目次 なぜECサイトの要件定義は、単なる「機能リスト」ではいけないのか? 💣ECサイト 要件定義失敗例1:流行りの機能をとにかく詰め込んでしまう 💣ECサイト 要件定義失敗例2:デザインの […]
コラム
「ECサイトをスマホ対応させたのに、なぜか売上が伸びない…」
「お客様から『ボタンが押しにくい』と指摘されてしまった…」
「データを見ても、どこから改善すればいいのか分からない…」
ECサイトのスマートフォン対応において、このような課題をお持ちではないでしょうか?
多くのサイトが、デザインをスマホ向けに整えて「対応完了」としてしまいがちです。
しかし、本当に重要なのはリリースした後。
ユーザーの行動データを分析し、改善を繰り返すことでサイトを“育てていく”という視点こそが、スマホからの売上を伸ばす唯一の鍵となります。
この記事では、心理学の法則に基づいたスマホサイトの基本設計から、私たちWebのプロが実践している継続的な分析・改善手法まで、網羅的に分かりやすく解説します。
スマホ対応しただけでは、すぐに成果が出るとは限りません。
常に変化する市場で勝ち続けるためには、「作って終わり」ではいけない理由を理解しておくことが重要です。
スマートフォンの操作に慣れたユーザーは、少しの使いにくさも敏感に感じ取ります。
昨日まで満足していたデザインが、今日には「使いづらい」と思われることも珍しくありません。
ユーザーの期待に応え続けるためには、継続的な改善が不可欠です。
あなたが何もしなければ、競合サイトはどんどん先に進んでいきます。
より使いやすく、より魅力的な購入体験を提供するライバルが登場すれば、ユーザーは簡単に乗り換えてしまうでしょう。
現状維持は、相対的な後退を意味します。
新しい決済方法、新しいUI(ユーザーインターフェース)のトレンドなど、Webを取り巻く環境は常に進化しています。
こうした変化に対応し、サイトを最新の状態に保つことで、ユーザーに最高の体験を提供し続けることができるのです。
効果的な「育て方」を実践する前に、まずはサイトが基本的なデザインのポイントを押さえられているかを確認しましょう。
ここでは、心理学に基づいたUXデザインを交えながら、最低限押さえるべき必須項目を解説します。
ユーザーは、他の多くのサイトで学習した「使い方」を、あなたのサイトにも無意識に期待しています。
この期待を裏切らないことが、ストレスのない利用体験の第一歩です。
ECサイトのスマホデザインでは特に「斬新さ」よりも「慣れ親しんだ使いやすさ」を優先しましょう。
✅ ロゴは左上、カートアイコンは右上など、一般的な場所に配置されているか?
✅ 「こう動くだろう」というユーザーの予測を裏切る挙動はないか?
✅ 操作方法が直感的で、奇抜なデザインになっていないか?
ターゲット(ボタンなど)に到達する時間は、その大きさと距離によって決まります。
つまり、ボタンは押しやすい大きさで、押しやすい場所に配置する必要があります。
✅ ボタンやリンクは、指で確実にタップできる大きさか?(Appleは44px四方を推奨 )
✅ 「購入」と「キャンセル」など、隣接するボタン同士の間隔は十分か?(ミスタップを防ぐため最低8px以上が推奨 )
✅ 親指が届きやすい画面の下部など、主要なボタンが最適な場所に配置されているか?
人は選択肢の数が多ければ多いほど、意思決定に時間がかかります。
ユーザーを迷わせないために、情報を整理して提示することが大切です。
✅ スマホ画面のナビゲーション項目は多すぎないか?
✅ 商品カテゴリは、大・中・小のように適切に階層化されているか?
✅ 初回訪問時など、適切なタイミングでおすすめ商品を提示し、ユーザーの選択を助けているか?
人が短期的に記憶できる情報の数は「7つ±2」とされています。
この法則の重要な点は、情報を意味のある小さな塊(チャンク)に分けることで、ユーザーは格段に理解しやすくなるということです。
✅ 電話番号が「090-1234-5678」のようにハイフンで区切られているか?
✅ 商品詳細ページの情報(スペック、レビューなど)が、見出しごとに整理されているか?
✅ 検索画面の絞り込み条件が、価格帯やカラーなどでグループ化されているか?
「出力は厳密に、入力は寛容に」という考え方です。
ユーザーが多少不正確な入力をしても、システム側がそれを賢く解釈し、受け入れるべきだという原則です。
✅ 電話番号が全角で入力されても、半角に自動変換されるか?
✅ 住所の入力で、郵便番号から自動で町名まで入力されるか?
✅ 検索キーワードの表記が少し違っても、「もしかして〇〇?」と候補を提示できるか?
人の経験に対する評価は、感情が最も高ぶった瞬間(ピーク)と、その経験の終わり方(エンド)で決まる、という心理法則があります。
ECサイトにおいては、「購入完了」という最後の体験がサイト全体の印象を左右します。
✅ 購入完了ページで、丁寧な感謝の言葉を伝えているか。
⇒ 注文番号を知らせるだけになっていたら注意!
✅ 次の購買に繋がるポジティブな情報を提供できているか。
⇒ 次回使えるクーポンなどを表示すると◎
✅ 万が一エラーが起きても、ネガティブな感情を和らげる工夫があるか。
⇒ 和むようなイラストを表示するなどの対策ができているとGood!
基本を押さえたら、いよいよサイトを「育てる」フェーズです。
感覚的に改善するのではなく、データに基づいたPDCAサイクルを回していくことが成功の鍵です。
まずは、Googleアナリティクスなどのツールを使い、ECサイトの現状を客観的に把握します。
特に、以下の指標は必ず確認しましょう。
デバイス別データ: PCとスマートフォンでのCVR(購入率)や離脱率に大きな差はないか。
主要ページの離脱率: TOPページ、商品一覧、商品詳細など、ユーザーがどこでECサイトを離れているか。
カート投入後の離脱率(カゴ落ち率): 決済プロセスに問題がないか。
データは、ユーザーの無言の声です。
その数字の裏側で、ユーザーが何を感じ、どう行動したのかを想像することが重要です。
(例:私たちWebのプロは、「商品詳細ページの離脱率が高い」というデータから、「商品の魅力が伝わる前に、価格や送料で離脱しているのではないか?」あるいは「ボタンが押しづらく、次のアクションに進めずに諦めているのではないか?」といった仮説を複数立てます。)
立てた仮説を検証するために、具体的な改善施策を考えます。
この時、【基本編】で解説した「UXデザインの法則」が、施策の強力な根拠となります。
仮説: 「購入ボタンが小さくて押しづらいのでは?」
施策: フィッツの法則に基づき、ボタンのサイズを大きくし、色も目立つように変更する。
「こうした方が良くなるはず」という思い込みは禁物です。
必ずA/Bテストを行い、新旧のデザインを比較して、どちらが本当に成果に繋がるのかをデータで判断しましょう。
見た目の良いデザインが、必ずしも売上向上に繋がるとは限りません。
施策を実行したら、必ず結果を測定し、STEP1に戻ります。
「分析→仮説→施策→検証」というサイクルを回し続けることで、サイトは継続的に成長していきます。
一度に大きく変えるのではなく、小さな改善を積み重ねていくことが成功への近道です。
スマホECサイトの成功は、一度のデザイン改修で成し遂げられるものではありません。
リリースをスタート地点とし、ユーザーの行動データに真摯に耳を傾け、愛情をかけて改善を続ける。
この「育てる」という意識こそが、変化の速い市場でユーザーに選ばれ続けるための唯一の方法です。
この記事で紹介した「育て方」を、ぜひ今日からのサイト運営にお役立てください。
もし、データ分析から改善施策の実行までの一貫したサポートや、プロの客観的な視点でのサイト診断が必要になったら、私たちキノスラへお気軽にご相談ください。
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